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死ななきゃOK

死んだ方がいい、死にたくない、いろいろあるかもしれんけど、とりあえず、死ななきゃOK。っていつも言えたらなぁ・・・

2005.08.16 23:04
ネタがないから先日投稿したAmazonレビューでも転載することにする。
ブツはこれ
日本人の発想、日本語の表現―「私」の立場がことばを決める
森田 良行
中央公論社 (1998/05)
売り上げランキング: 133,659
日本人はなぜ受け身なのか、ということを日本語という言語の特殊性から考察する一冊。
これは、日本語という言語の、タイトルにもあるように「発想」や「立場」の特殊性について考察した本である。

例えば、英語で「あなた」に相当する言葉はご存じ「You」になるが、日本語の「あなた」は必ずしも英語の「You」に相当しない。というのは、「あなた(彼方)」はもともと遠方指示代名詞(辞書参考のこと)であり、「私から見てあちら側」だから人間に対しても「あなた」と言うのである、というのが著者の分析である(「彼」も同じ)。
強引に式にすると「あなた≒You」ということになるかな。

「日本語は場面を前提としたうえでの発話が多く、それだけ場面への依存度は高いと見てよい。それが結果として主語省略や文末の曖昧性を生むのである」(本文より)

その他にも「自動詞の受け身」とか「~さん」とか「男言葉・女言葉」とか日本語ならではの表現を、その日本ならではの考え方ゆえにそうなっているという分析は、少し強引にも見えることもありますが、読んでいてハッと気づかされる所も多いと思います。逆に、日本の特徴的な文化(相手への異常なまでの敬意等)は、こういった考え方から生まれているのかも、と思えてくるかもしれません(大げさかな)。

翻訳で苦しむ人、日本が卑屈な国であると思ってる人、外国で成功した例が日本で上手くいかないと嘆いている人など、色んな人の要求に応えることが出来る本であるように思います。

外国人に(日本人もだけど)「言われないとやらないから日本はダメなんだ」とか言われたときに、これを英語で説明『できる』なら相手も多少納得するかも知れません。すべて英語(型言語)が正しいというのは、日本人からしたら異常ですから。

それに対する一つの見方を呈してくれたということも含めて星四つ。(レビュー終わり)
それにしても、こういうことは一般人ではなかなか考えがつかない。素晴らしさ一辺倒にならず、客観的な立場で日本語を分析した研究者ならではの本としても興味深い。

確かに、この『言葉』とそれを使うコミュニケーションのシチュエーション(日本語だと『間』か)との関係は切っても切り離せないことが、特に日本語では顕著であるように思う。そうだからこそ、相手と自分との状況を加味した会話をするために自己主張が弱く見えてしまうのかもしれません。なので、はじめっからI will~(断定の意志)を使う英語とかと違ってくるのも当然とも言えるわけです。これは英語勉強したり英語圏行ったりすればわかってきますが、日本語を改めて見るという経験はないのでこの本を読んでその点は初めて気づいた。
だからそういう言語圏からみた場合、日本はとろくさくて言い訳ばかり考えているように見えるわけで、、なぜ日本はここまで外国に文句ばかり言われて「ガツン」と言えないのか、というのがわかってくる気もします。
日本は、相手との関係を重く考えた政治をしているから・・・なのかもしれません。もちろん、それがいいことかはグローバル社会ということを考えれば・・・ですけど、日本人ぐらいそれを理解しても良さそうな気もします。

この本を読んでから「ここがヘンだよ日本人」と言われていることを見てみると、他の国がなぜそう思うのか見えてくるかも知れません。もちろん、向こうの言い分を真に受けるのも日本語を使う日本人だからかも、しれませんが。「日本は鎖国社会だから」という言葉より日本をよく説明している良著と言えるでしょう。日本人の発想すべてが見えてくる傑作ではないかも知れませんが。
日本人の発想、日本語の表現―「私」の立場がことばを決める
森田 良行
中央公論社 (1998/05)
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